日本の税金制度のあり方を嘆いてきた元国税調査官の大村大次郎氏が『本当は怖い税金の話 元国税調査官が書いた 知らないと損する裏知識』(清談社Publico)を上梓した。政治家や開業医などに許された“上級国民の節税”や税金を払い過ぎているサラリーマンの実態、そして日本の税制の不公平さを鋭く指摘している。
大村大次郎氏が『本当は怖い税金の話 元国税調査官が書いた 知らないと損する裏知識』(清談社Publico)を上梓した。政治家や開業医などに許された“上級国民の節税”や税金を払い過ぎているサラリーマンの実態、そして日本の税制の不公平さを鋭く指摘している。
本書より、多発するサラリーマンの還付漏れについて紹介する。
前回記事〈国税局に税金相談をしたら嘘を言われた…元国税調査官が唖然、国民の税金を扱う巨大権力の「ずさんな実態」〉より続く。
税務署は払い過ぎを黙っている
サラリーマンなどが税金を払いすぎていた場合、税務署はそれを教えてくれたり自動的に還付してくれたりしてくれる、と思っている人も多いでしょう。サラリーマンは、自分で税務申告はせずに会社が全部やってくれます。だから、もしそれに誤りがあれば、会社か税務署が修正してくれそうなものです。
しかし、それも誤解なのです。
サラリーマンが税金を払いすぎても、税務署も会社も指摘してくれないというケースは多々あるのです。
そのもっともわかりやすい例が、退職をしたり、仕事が替わったりしたときの税務手続きです。
会社を定年退職したり、再就職した会社を辞めたり、会社を替わったりした場合、適切な税金の手続きを取らないと損をしていることが非常に多いのです。わかりやすくいうと、税金を取られすぎたまま会社を辞めている人がけっこう多いのです。
しかし、このことを国税は周知させる努力をまったくしていません。定年退職したり、再就職した会社を辞めたり、会社を替わったりした場合、適切な税金の手続きを取らないと損をしていることが非常に多いのです。わかりやすくいうと、税金を取られすぎたまま会社を辞めている人がけっこう多いのです。
しかし、このことを国税は周知させる努力をまったくしていません。
還付漏れのケースが多い
会社を定年退職するときなどには、ほとんどの会社で「退職金の税金はすべて完結しているので、何も手続きは必要ない」という説明がされると思います。だから、世間の多くの人は、「退職時には税金に関する手続きは必要ない」と思っているようです。そのため、税金の還付漏れになっているケースが多々見られるのです。
なぜ、そういうことになっているのか、順に説明しましょう。
実は退職時に完結しているのは、「退職金の税金」だけなのです。
退職した年に会社からもらう報酬というのは「退職金」だけではありません。その年も途中まで給料をもらっているのです。この「退職した年の給料の税金」の手続きをし損なっている人が非常に多いのです。
そして、この手続きは、還付になるケースが大半なのです。つまりは、結果として還付を受け忘れているケースが多くなっているわけです。
サラリーマンというのは、毎月の給料から源泉徴収されています。これは、確定した税額を引いているのではなく、このくらいの収入の人は、このくらいの税金になるだろうという見越しのもとにつくられた「税額表」をもとにして引かれているのです。退職金の税金はすべて完結しているので、何も手続きは必要ない」という説明がされると思います。だから、世間の多くの人は、「退職時には税金に関する手続きは必要ない」と思っているようです。そのため、税金の還付漏れになっているケースが多々見られるのです。
なぜ、そういうことになっているのか、順に説明しましょう。
実は退職時に完結しているのは、「退職金の税金」だけなのです。
退職した年に会社からもらう報酬というのは「退職金」だけではありません。その年も途中まで給料をもらっているのです。この「退職した年の給料の税金」の手続きをし損なっている人が非常に多いのです。
そして、この手続きは、還付になるケースが大半なのです。つまりは、結果として還付を受け忘れているケースが多くなっているわけです。
サラリーマンというのは、毎月の給料から源泉徴収されています。これは、確定した税額を引いているのではなく、このくらいの収入の人は、このくらいの税金になるだろうという見越しのもとにつくられた「税額表」をもとにして引かれているのです。
税金を余計に支払っている
ところが、この「税額表」に表示されている源泉徴収額というのは、実際の税額よりも多くなりがちなのです。後で税金の取りはぐれがないように少し多めに設定されているのです。そして取りすぎた分は、「年末調整」で返すことになっているのです。
たとえば、3月31日付で退職した人が、その年は再就職していなかったとします。1月から3月までは、毎月40万円の給料をもらっていました。扶養しているのは、奥さんだけです。この人は毎月2万円程度を源泉徴収されています。
ということは、3月までに6万円程度を源泉徴収されていることになります。この年にもらった給料は120万円程度なので、本来は、税金がかかってこないはずです。
この人は退職金ももらっていますが、退職金の税金は別に計算されるので、この年の収入は、あくまで給料でもらった120万円だけということになるのです。にもかかわらず、 6万円も税金が徴収されているのです。
なんで、こんなにたくさん源泉徴収されているかというと、毎月、源泉徴収される金額というのは、「1年間ずっとその給料がもらえると仮定して」決められているからです。
つまり、この人の場合では、月40万円を1年間だから、年間480万円の収入になるだろうと仮定して、毎月の源泉徴収額が定められているのです。このようにサラリーマンの毎月の源泉徴収額というのは、取りすぎている場合が多いのです。退職金ももらっていますが、退職金の税金は別に計算されるので、この年の収入は、あくまで給料でもらった120万円だけということになるのです。にもかかわらず、 6万円も税金が徴収されているのです。
なんで、こんなにたくさん源泉徴収されているかというと、毎月、源泉徴収される金額というのは、「1年間ずっとその給料がもらえると仮定して」決められているからです。
つまり、この人の場合では、月40万円を1年間だから、年間480万円の収入になるだろうと仮定して、毎月の源泉徴収額が定められているのです。このようにサラリーマンの毎月の源泉徴収額というのは、取りすぎている場合が多いのです。
確定申告を忘れずに
そして取りすぎた税金は、普通は「年末調整」によって精算されます。
しかし、退職したり会社を替わったりして「年末調整」をしていない人は、この税金の精算がされません。そのため、税金を払いすぎになっている可能性が高いのです。
つまり、定年退職であっても、再就職後の退職であっても、退職した人というのは、「年末調整をしていない状態」になっているのです(年末に退職した人を除いて)。
退職したその年のうちに再就職していない人は、多かれ少なかれ、ほとんどがこのケースです。この場合、どうすればいいかというと、確定申告をすればいいのです。その方法は簡単です。
源泉徴収票を税務署に持っていって、「年末調整をしていないので、確定申告をしたい」と言えば、税務署員が手続きをしてくれます。たったそれだけの手続きで、多ければ数万円レベルの税金が還付されてくるのです。
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【さらに読む】〈「ふるさと納税」で「大損」しないために知っておきたい「確定申告でやってはいけないこと」〉もあわせてお読みください。定年退職であっても、再就職後の退職であっても、退職した人というのは、「年末調整をしていない状態」になっているのです(年末に退職した人を除いて)。
退職したその年のうちに再就職していない人は、多かれ少なかれ、ほとんどがこのケースです。この場合、どうすればいいかというと、確定申告をすればいいのです。その方法は簡単です。
源泉徴収票を税務署に持っていって、「年末調整をしていないので、確定申告をしたい」と言えば、税務署員が手続きをしてくれます。たったそれだけの手続きで、多ければ数万円レベルの税金が還付されてくるのです。
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【さらに読む】〈「ふるさと納税」で「大損」しないために知っておきたい「確定申告でやってはいけないこと」〉もあわせてお読みください。
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